系統連系保護装置等認証
お知らせ
- 2024.12.27
- 系統連系保護装置認証試験混雑状況を更新いたしました
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※低圧系統連系保護装置等認証試験混雑状況については、最新の情報のみ閲覧可能です
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系統連系保護装置等認証
本認証制度は、系統連系技術要件ガイドライン(現在は、電力品質確保に係る系統連系技術要件ガイドライン,電気設備技術基準の解釈),電気用品安全法などを基にしてJETの系統連系保護装置等認証制度委員会により制定された認証試験基準に適合していること及びそのモデルと同等の製品を継続的に製造することができる体制にあることを確認するための工場調査を行い、合格したものを認証する制度です。
なお、JETの認証試験基準の対象は下記の「適用の範囲」のとおりです。これ以外のものは現時点では試験基準がなく、JETの認証制度の対象とはなりません。
認証制度の目的
分散型発電システムの安全性の確保に寄与し、かつ、系統連系円滑化に資するため、JETが分散型発電システムの系統連系保護装置及び系統連系用インバータ(以下「系統連系保護装置等」といいます。)の製造事業者,流通事業者,輸入事業者等の申込みに応じて、認証試験及び工場調査を実施し、認証することを目的としています。
JET認証を受けた装置は,一般送配電事業者と発電設備等設置者の連系協議における個別の性能確認試験などの省略が可能となるため,協議・検討に要する期間の短縮化が期待できます。
適用の範囲
低圧系統連系保護装置等認証
認証の範囲は、電気事業法の小出力発電設備のうち、逆変換装置等を用いた系統連系装置等であって、低圧配電線へ連系要件に適合することを前提とした以下のものとします。(※詳細は、「低圧系統連系保護装置等認証業務規程」をご確認ください。)
※多数台認証において、6kWを超える製品にあっては試験条件を別途相談させていただきます。
- 太陽光発電システム用にあっては出力20kW未満のもの
- ガスエンジンコジェネシステム用にあっては出力10kW未満のもの
- 定置用小型燃料電池システム用にあっては出力10kW未満のもの
- 定置用リチウムイオン蓄電池用の充放電システムであって、出力10kW以下のもの
- 太陽電池と定置用リチウムイオン蓄電池との複数入力用であって、出力が10kW以下のもの
- ガスエンジンコジェネと定置用リチウムイオン蓄電池との複数入力用であって、 出力が10kW未満のもの
- 定置用小型燃料電池と定置用リチウムイオン蓄電池との複数入力用であって、出力が10kW未満のもの
- 電気自動車等搭載蓄電池(直流接続型)用であって、出力が10kW未満のもの
- 太陽電池と電気自動車等搭載蓄電池(直流接続型)との複数入力用にあっては、出力が10kW未満のもの
- 電気自動車等搭載蓄電池(直流接続型)と定置用リチウムイオン蓄電池と太陽電池のマルチ入力システム用にあって、出力が10kW未満(又は出力が10kW以下)のもの
高圧系統連系保護装置等認証
- 太陽電池発電システム用にあっては、電気方式は三相三線式であって、出力が2MW未満のもの
- 定置用リチウムイオン蓄電池用の充放電システムにあっては、電気方式は三相三線式であって、出力が2MW未満のもの
- 太陽電池と定置用リチウムイオン蓄電池との複数入力用にあっては、電気方式は三相三線式であって、出力が2MW未満のもの
認証登録までの流れ
認証制度の業務フローを図1に示します。
図1 認証制度の業務フロー
- 認証申込
本認証は認証申込者において,認証製品として販売することができるものと同等の状態にある系統連系保護装置等の製品の識別記号(型番)毎に認証申込を受け付けます。
試験にかかる諸費用については、「お申込みについて」に掲載しております系統連系保護装置等認証手数料をご参照ください。ご希望により申込み時に見積書の発行をさせて頂きます。 - 認証試験
認証試験は、系統連系保護装置等が認証試験基準に定めた保護機能,性能及び安全性に係る試験に適合していることを確認します。 - 工場調査
工場調査は、認証試験基準に適合した製品が継続的に製造することができる品質管理体制にあることを確認するため、初回工場調査及び原則年一回の定期工場調査を実施し確認します。 - 認証登録
認証試験及び工場調査に適合した製品を認証登録し、公表(現在、JETホームページで公表)します。 - 認証有効期間
認証有効期間は、5年間です。ただし、系統連系規程等の改定があった際には、必要に応じて事前に周知した上で、有効期間を短縮する場合があります。 - 認証ラベル
認証製品を製造する工場から出荷するまでの間に下記の認証ラベルを認証製品の見易い箇所に貼付していただきます。
認証ラベルの例:太陽光発電システム用(多数台用)
低圧系統連系用ラベルは、「小型分散型発電システム用系統連系装置」から、「低圧系統連系保護装置等」に変更されました。旧名称のラベルについても、引き続きご使用になれます。
認証登録後に認証書の記載内容や部品・製品仕様などに変更が生じる場合の手続き
-
認証証明書の記載内容に変更が生じる場合について
各整定値の変更など再試験が必要となる内容や書面による確認が必要となる場合があります。事前のご相談により、変更時に行う評価内容を確認します。 -
認証製品を構成する部材・部品、設計に変更(ソフトウェアの変更を含む)が生じる場合について
認証取得者は、認証製品の使用部品(材料などを含む)や登録内容に変更がある場合、事前にご相談下さい。変更手続きの必要性を確認します。
部分変更と見なされる構造、仕様等の条件は次のとおりです。
- −構造:
-
外形寸法、外被構造が同一と見なされること
内部の部品配置、配線構造、絶縁構造が同一と見なされること
- −回路構成:
- 主回路及び制御回路がすべて同一と見なされること
- −部品:
- 使用部品の仕様・機能がすべて同一と見なされること
- −仕様:
-
連系系統の電気方式、電圧、周波数が同一と見なされること
容量、入力電圧、入出力電流が同一か低減容量と見なされること
運転力率範囲、系統電圧の制御方式が同一と見なされること
- −系統連系保護機能:
-
単独運転防止機能が同一と見なされること(受動的方及び能動的方式)
直流分流出防止機能、電圧上昇抑制機能が同一と見なされること
- −運転、系統連系保護・整定等の制御ソフトウェアなどが部分変更と見なされること
-
新規申込みとなる場合について
上記の1.及び2.以外の変更については、新規申込みとなる場合があります。
認証試験の概要
低圧系統連系保護装置等認証制度に係る試験方法
各システムの共通項目を纏めた試験方法通則と各システムにおける特有な試験項目を記した個別試験方法があり、試験方法通則と該当する発電システムの個別試験方法を組み合わせて認証試験を実施いたします。
- 低圧系統連系保護装置等の試験方法通則
- 太陽光発電システム用系統連系保護装置等の個別試験方法(太陽光発電用)
- ガスエンジンコジェネシステム用系統連系保護装置の個別試験方法(ガスコジェネ用)
- 定置用小型燃料電池システム用系統連系保護装置等の個別試験方法(燃料電池用)
- 多数台連系対応型太陽光発電システム用系統連系保護装置等の個別試験方法(多数台用)
- 蓄電池システム用系統連系保護装置等の個別試験方法(蓄電池用)
- 複数直流入力システム(PV+BS)用系統連系保護装置等の個別試験方法(PV+BS用)
- 複数直流入力システム(GE+BS)用系統連系保護装置等の個別試験方法(GE+BS用)
- 複数直流入力システム(FC+BS)用系統連系保護装置等の個別試験方法(FC+BS用)
- 電気自動車等搭載蓄電池(直流接続型)用系統連系保護装置等の個別試験方法(EV用)
- 複数直流入力システム(PV+EV)用系統連系保護装置等の個別試験方法(PV+EV用)
- マルチ入力システム用系統連系保護装置等の個別試験方法(マルチ入力用)
認証試験は、連系している配電線の事故・停電時や発電システムの故障時などに自動的に発電システムを系統から切り離すための各種連系保護機能の動作確認とインバータの直流入力の変動,負荷の変動及び電源系統から流入する各種擾乱に対する安定性・耐環境性などの性能試験から構成しています。大別すると以下のとおり12項目あり、試験内容は50項目となります。
- 構造試験
- 絶縁性能(絶縁抵抗,商用周波耐電圧,雷インパルス耐電圧)
- 保護機能(模擬入力試験:交流過電流,直流過電圧及び不足電圧,直流分検出,実運転試験:交流過電圧及び不足電圧,周波数上昇及び周波数低下,逆電力防止,逆充電防止,周波数フィードバック機能,ステップ注入機能,単独運転防止1,単独運転防止2,復電後の一定時間投入阻止,瞬時(不平衡)過電圧)
系統連系に必要な保護機能(電圧・周波数異常,単独運転防止機能など)の保護レベル・動作時間が規定値内であること。 - 定常特性(交流電圧追従,周波数追従,運転力率,出力高調波電流,漏洩電流,電圧上昇制御機能,温度上昇,ソフトスタート機能)
インバータが配電線に出力する電力の力率,電流歪み率など基本特性が規定値以内であること。 - 過渡応答特性(入力電力急変,系統電圧急変,系統電圧位相急変(10°),系統電圧位相急変(120°),系統電圧不平衡急変)
日射や配電線電圧などの急変に対して,インバータ出力が乱れることなく安定に動作すること。 - 外部事故(交流短絡,瞬時電圧低下,負荷遮断)
配電線の瞬時電圧低下時にインバータ出力が乱れることなく安定に動作すること。
- 環境適合性(電波障害,伝導障害)
インバータが外部に対して電波雑音,伝導障害などの悪影響を及ぼさないこと。 - 耐電気環境(系統電圧歪耐量,系統電圧不平衡,サージイミュニティ,ノイズ耐量他5項目)
配電線電圧の歪みやサージ電圧などの外的雑音により,インバータに誤動作などの応動がないこと。 - 耐周囲環境(湿度,温湿度サイクル,注水)
インバータが置かれる周囲環境(温湿度条件)においても絶縁性能が保たれること。 - 耐久性
機械的動作を伴う開閉器などの性能が保証されること。 - 部品故障
- 自立運転試験
注1:製品の仕様や発電システムの違いによっては、実施されない試験もあります。
注2:蓄電池部、ガスエンジン部分及び燃料電池部分は、第三者認証機関による認証等の取得が必要です。また、Sマーク認証機関で認証された蓄電システムについては、本認証で使用する試験方法の要求と同じ内容となる試験が適切に行われていることを、その試験成績書により評価し、その確認結果を受入れます。(試験成績書の確認内容により、再試験が必要となる場合があります。)
高圧系統連系保護装置等認証制度に係る試験方法
この試験方法は、高圧配電線に連系する分散型発電システムに適用し、認証試験として実施いたします。
- 電力品質試験(出力高調波電流、直流分流出、運転力率、ΔV10
確認)
インバータが配電線に出力する電力の力率,電流歪み率など基本特性が規定値以内であることなど。 - 保護協調試験(系統電圧異常、系統周波数異常、単独運転防止、復電後の一定時間投入阻止)
系統連系に必要な保護機能の保護レベル・動作時間が規定値内であること。 - 事故時運転継続試験(瞬時電圧低下(FRT)、周波数変動(FRT))
配電線の瞬時電圧低下時にインバータ出力が乱れることなく安定に動作することなど。 - 電圧制御試験(力率一定制御、電圧上昇抑制機能)
系統電圧の適正な維持を確認すること。 - 外部信号による解列確認試験
- 運転特性試験(交流電圧追従、周波数追従、ソフトスタート機能
、直流入力電力急変、系統電圧急変、系統電圧位相急変、系統電圧不平衡急変)
インバータが配電線に出力する電力の力率,電流歪み率など基本特性が規定値以内であることなど。
日射や配電線電圧などの急変に対して,インバータ出力が乱れることなく安定に動作すること。 - 遠隔出力制御確認試験(狭義パワーコンディショナの仕様確認、広義パワーコンディショナの仕様確認)
- 複数台PCS組合せ試験(単独運転検出、能動信号出力ゲイン、外部出力、能動信号同期機能)
複数のPCSを連系したときに単独運転の検出感度が保たれることを確認する。 - 拡張性試験(OVR、UVR機種変更、OFR、UFR機種変更、計器用変流器機種変更、計器用変圧器機種変更)
複数機種のOVR/UVR/OFR・UFR、CT、PTを登録するときに適用される。
試験方法のお申込み
系統連系保護装置等認証のお申込みなどで、系統連系保護装置等の試験方法通則及びシステム毎の個別試験方法(以下試験方法という。)の最新版をご希望される方は、下記のボタンよりお申し込み可能です。
また、系統連系するために一般送配電事業者などと協議を行うために使用される場合についてもお申込み可能です。
認証試験混雑状況
登録リスト
現在有効な登録モデルはこちらの有効リストをご覧下さい。
- 登録リスト(登録番号順)(PDFファイル:1.04MB/2024.11.26現在)
- 登録リスト(五十音順) (PDFファイル:1.04MB/2024.11.26現在)
※登録リストの検索方法を掲載いたします。登録リストの検索にご活用下さい。
登録有効期限を超えたモデル(抹消モデル)
- 登録抹消リスト(登録番号順) (PDFファイル:2.5MB/2024.11.26現在)
※認証の有効期限について
有効期限とは、認証取得者(登録者)が認証登録製品を製造し出荷することが出来る期限であり、有効期限内に製造し出荷された製品は、有効期限終了後においても認証登録品と相違ありません。
お申し込みについて
系統連系保護装置認証用
低圧及び高圧系統連系保護装置に共通する様式です
※系統連系保護装置等認証手数料(低圧連系用)のみ、低圧系統連系を対象とします
書類名 | ファイル形式 | ||
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系統連系保護装置等認証業務規程 | |||
系統連系保護装置等認証の手引き | |||
書類名 | ファイル形式 | 電子ファイル 申請※ |
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系統連系保護装置等認証用 認証(更新)申込書(様式1) |
WORD | ||
主要部品・材料一覧表 | WORD | ||
JET工場調査票(セクションB) | WORD | ||
系統連系保護装置等認証用 改善説明書(様式14) |
WORD | 〇 | |
系統連系保護装置等認証用 改善品提出延期届(様式15) |
WORD | 〇 | |
系統連系保護装置等認証用 部分変更届兼記載事項変更届(様式7) |
WORD | 〇 | |
系統連系保護装置等認証用 認証抹消届(様式第9) |
WORD | 〇 | |
系統連系保護装置等認証用 委任状(様式18) |
WORD | ||
系統連系保護装置等認証用 出張試験申込書(様式19) |
WORD | 〇 | |
系統連系保護装置等認証用 複本証明書等発行請求書(様式5) |
WORD | 〇 | |
系統連系保護装置等認証用 認証ラベル発行申込書(様式16) |
WORD | 〇 | |
系統連系保護装置等認証用 認証ラベル保管責任者選定届(様式17) |
WORD | 〇 |
書類名 | ファイル形式 |
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系統連系保護装置等認証手数料(低圧連系用)※ |
※「電子ファイル申請」に○のある各届出書は、電子ファイル(PDF)をe-mailでお送り頂く事により受付が可能です。書類作成後、PDF化した電子ファイルをお問い合わせ先メールアドレス(jet-grid@jet.or.jp)に送信くださいますようお願い致します。なお原本(原紙)につきましては、申請者様にて保存をお願い致します。
お知らせご捺印(又は署名)が不要となる書類一覧
ご捺印(又は署名)が不要となる書類は以下の通りです。
- 認証(更新)申込書
- 系統連系保護装置等認証改善説明書
- 系統連系保護装置等認証改善品提出延期届
- 系統連系保護装置等認証証明書記載事項変更届
- 系統連系保護装置等認証部分変更届
- 系統連系保護装置等認証部分変更届兼認証証明書記載事項変更届
- 出張試験申込書
- 認証証明書副本等発行請求書
- 系統連系保護装置等認証ラベル発行申込書
- 系統連系保護装置等認証ラベル保管責任者選定届
技術的な内容に関するお問い合わせ
電力技術試験所 | ||
---|---|---|
E-mail:jet-grid@jet.or.jp | TEL:045-570-2075 | FAX:045-570-2077 |
更新日付:2025.01.07