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電気学会論文誌に論文が掲載されました。

更新日付:2025.07.01

弊所は疑似慣性機能付きインバータの慣性パラメータの新しい評価方法をまとめ、その内容が一般社団法人電気学会 電力・エネルギー部門論文誌6月号に弊所と国立研究開発法人 産業技術総合研究所様との連名による論文:「疑似慣性付きインバータのパラメータ評価手法」として掲載されました。

URL: 疑似慣性付きインバータのパラメータ評価手法

本論文は国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が実施する「再生可能エネルギーの主力電源化に向けた次々世代電力ネットワーク安定化技術開発」の中で行った検討に基づくものです。今後電力系統で直流・交流を変換するインバータを介した再生可能エネルギー発電の容量比率が増えると系統の安定性を維持することが課題となります。この解決手段として開発・導入が進められている疑似慣性付きインバータは同期発電機が持つ回転体の慣性効果と、制動巻線や回転子表面の渦電流などによる制動効果を、動揺方程式を模擬した制御によって実現します。

本論文による評価方法は電力系統の周波数の擾乱に対して変化するインバータの出力電力と出力エネルギーをもとに疑似慣性機能付きインバータの慣性・制動効果を逆算的に推定する方法を提案するもので、インバータ出力端の電圧・電流波形の測定値のみから算出可能で、また出力電力に変動があっても効果的に慣性定数を得ることができます。

NEDOの本技術開発は2022年度から2026年度までの5年間実施され、弊所は産総研様からの再委託により「高圧連系用慣性低下対策PCSの実用化開発(評価試験)」を担当しています。

この成果は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託業務の結果得られたものです。

URL:再生可能エネルギーの主力電源化に向けた次々世代電力ネットワーク安定化技術開発(STREAMプロジェクト) | 事業 | NEDO