国内外で電磁界に対する規制はあるのですか?

海外では、1998年に刊行されたICNIRPの旧ガイドラインを参考にした規制値やガイドラインを導入する国が多数あります(下表参照)。特に、欧州では、1999年に欧州理事会が加盟各国に対してICNIRPの旧ガイドラインに準拠する措置を勧告しています。なお、一部の国ではICNIRPガイドラインに基づくばく露制限値に加え、住宅、病院、学校等の特に防護が必要な場所において、「念のための政策」に基づいた磁界の放出制限値を設定しています(下記注3参照)。

一方、我が国では、電界については、静電誘導による人の感知(ドアノブに触れた時に静電気によりパチッとする感じと同じ感覚)を防止する等の観点から、1976年より電力設備の設計・運用に関する技術基準に、CNIRPガイドラインより低い規制値を導入しています。

磁界については、「電力設備電磁界対策ワーキンググループ」の提言を受け、2011年3月31日、上記技術基準にICNIRPの新ガイドラインに基づき、50Hz・60Hzともに200μTの規制値を導入しました(同年10月1日より施行)。


■ 国内外の電力設備を対象とした商用周波電磁界に関する
 規制・ガイドライン

国内外の商用周波電磁界に関する規制・ガイドライン 表
規制:法規に基づいた義務的な基準 ガイドライン・勧告:法的な拘束力を持たない自発的な基準・方針 告示:法的拘束力あり

注1))ICNIRPはWHOの環境保健クライテリアNo.238の発刊を受けて、新しいガイドラインが2010年末に発行されました。
注2)米国には国レベルの規制はありませんが州レベルでは規制を設けているところもあります。
注3)スイス、イタリアでは本規制値(ばく露制限値)以外に住宅、病院、学校等の特に防護が必要な場所において、設備に対して念のための政策に基づいた磁界の放出制限値(スイス:1μT、イタリア:3μT)を設定しています。念のための政策(Cautionary Policies)についてはWHOのファクトシート(8ページ参照)の「背景説明 2000年3月 電磁界と公衆衛生:「用心政策」」に解説があります。